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STANFORD GSB留学記
西海岸のエスタブリッシュメントの中で過ごし得る知見や身の回りで起こる出来事を読者と共有していきたい。授業内容、クラブ活動、シリコンバレーのコミュニティー、等盛り沢山の内容を掲載します。
太陽光発電
昨年、環境ビジネスに関わるコンファレンスがあり、日本の電力会社の人が言っていたが、カリフォルニアは太陽光が強く、且つ雨量が少ないので太陽光発電には抜群な立地であるらしい。但し、カリフォルニア州の太陽光発電敷設量は、代替エネルギー発電量全体の1%に満たない敷設量だと。

昨日、ゼロックス研究所PARCの日系アメリカ人(ハワイ生まれらしい)のP氏を訪問して、カリフォルニアでの太陽光発電の可能性、PARCで開発している集光型太陽光発電装置(URL:PARC Solar Energy)、今後のビジネスチャンスなどを約2時間協議した。

彼曰く、カリフォルニア州での太陽光発電は長期的な目で見て”やるべき”事業であるとの見解。但し、コスト面での優位性、電力供給が天候任せである事は今後克服すべき課題であるとの事である。

PARCが開発している集光型の発電装置は、従来の太陽発電装置と比較して使用するシリコン量が確実に減る事によりコスト削減が可能であるとの事である。現状のターゲットは$1/Wだと。通常の火力発電所と比較すると200%以上割高なイメージであるが、今度の燃料プライス、二酸化炭素排出に架せられるペナルティー等を加味すると規模の経済で太陽光が確実になる可能性はある。課題は電池を蓄える方法だ。誰もが認知しているのに進歩の乏しい蓄電技術、どうにかならないのだろうか?

興味深い事に、昨年末にカリフォルニア南部のサンディエゴにて56軒の太陽発電だけで電力を供給する住宅が完成したらしい。SOLARAと読んでおり、Community Housing Workとの団体が運営している。(URL:SOLARA) 詳細は不明であるが、毎月$388~1,075にて賃貸している様でベットルームが3つのアパートもあるようだ。太陽光を使用するのみならず、熱効率が良くなる様な家のデザインも実現している。 アパートの賃貸料が安い秘訣は、州もしくは中央政府からの補助金だとの話である。

いずれにせよ、需要がある際に瞬時に電力供給が出来るシステム・技術は課題として残っている。この課題がクリアすればコスト削減は、規模の経済により、時間が解決してくれるだろう。
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